地震対応「避難:足がすくんで前に出ない」

地震は最初に初期微動(P波)が来て、その後に主要動(S波)が来る。初期微動では、ほとんどの人は“どうせいつものように小さな揺れで収まるに違いない”とタカをくくり、地震の大小を見極めようとする。大きな主要動が来たら逃げようと考えるが、大揺れになった時はもう逃げられない。未曾有の事態に遭遇したため、脳から指示がいかなくなり、体が硬直してしまうのだ。この状態を『凍りつき症候群』と呼ぶ。東日本大震災の映像を見ると、津波が間近に迫っているのに、ゆっくりした足どりで避難している人が目立った。後で助かった何人かに“どうして走らなかったのですか”と聞いたら、“足がすくんで前に出なかった”と異口同音の答えが返ってきた。これも凍りつき症候群の兆候である。 凍りつき症候群を克服するには訓練しかない。小さな揺れでも、訓練と思って目の前に火があるなら火を消し、ドアを開けて安全な場所に移動するように心がけることだ。参考:SAPIO 2012年3月14日号」
学習、経験の積み重ねがとっさの時の対応に役立ちます。訓練には積極的に参加しましょう。