2016-12-01から1ヶ月間の記事一覧

除夜の鐘百八つ

除夜の鐘は、昔、中国の仏教儀式では、弱く五十四、強く五十四鐘を打ち、合わせて百八つ打ったそうです。 後になって、百八つの人間の煩悩(ぼんのう)をはらうために打つといわれるように変わってきました。 なぜ百八なのかという理由はいくつかあるようで、…

説話(除夜の鐘)

年の瀬を迎える頃になると過ぎる年を振り返って、何故か名残惜しい気持ちになります。「これで、今年も過ぎて行くのか」と、感慨(かんがい)に耽(ふけ)ってしまうこともあれば、「新たな年はいい年であるように・・・」と多幸を望む転換区切りの大晦日(…

説話(大掃除)

「元日や この心にて世に居たし」という句があります。 このような気持ちで日々が過ごせたら心地よいことでしょう。私達は知らず知らずに朱(しゅ)に染まりがちです。自ら自分の心を清らかにすることに励むことは大切なことです。 十二月(師走月)です。本年…

説話(若くありたい)

“お若く見えますね。“と言われて喜ぶのは女性だけではありません。若いという言葉は今ではお世辞のひとつになっています。昔は、若く見えるということは恥ずかしいことでした。若造(わかぞう)、若輩(じゃくはい)者といえば、一人前の大人として認められてい…

数珠(じゅず)の意味

「数珠」はお参りする時に使う法具(ほうぐ)と呼ばれるものの一つですが、訛(なま)って「おずず」とも呼ばれたり、「珠数」や「寿珠」と書いたり、「念珠(ねんじゅ)」などとも呼ばれます。 念珠という名前は、「南無阿弥陀仏」などと仏さまを念じながら、その…

説話(焼香を行なうときの心構え)

私たちは自分以外の様々な生命の恩恵によって自らの生命(いのち)を保っています。 また先祖がいなければ私たちは人間として、この世に生を受けることはできませんでした。 生命をこの世に受けながら自らの心の運び方によって、良い心、悪い心どちらにも動い…

説話(焼香の意味)

お香は香気ある樹脂(じゅし)や木片から作られています。熱帯の地では生活臭や悪臭を防ぐ目的で使用され、その効果により清々しい気持ちで供養や修行を行うことが出来るように願って使われます。 お釈迦さまの弟子に富那奇(フナキ)という高僧がいました。富那…

説話(観音さま)

観音さまといえば、聖観音・千手観音・十一面観音・如意輪観音・馬頭観音・不空羂索(ふくうけんじゃく)観音・准胝(じゅんてい)観音の七観音が一般的に有名ですが、それ以外にもマリア観音・慈母(じぼ)観音・悲母(ひぼ)観音・子安(こやす)観音・子育(こそだて…

説話(地獄)

最近では子どもをたしなめる時に「地獄に堕ちるよ」なんて言わなくなりました。そんなことを言えば、子どもから「あのね、地獄なんてないんだよ」と逆に切り返されてしまいます。子どもには、地獄は馴染みの薄いものです。でも、人生経験を積んでこられた方…

説話(蓮の花)

蓮は泥池の中から清らかな花を咲かせます。 煩悩即菩提(ぼんのうそくぼだい)という言葉があります。煩悩を泥池にたとえ、菩提を花にたとえて、煩悩の中に菩提〈仏〉の要素はあると考えることです。泥池の中に花を咲かせる養分が含まれているのですから、煩悩…

説話(拝む)

埃(ほこり)がついた身体は洗い流すことはできますが心の埃を拭(ぬぐ)いさることは難しいことです。 物質的に豊かになれば、それにつれて私たちの欲望も増え欲には際限がありません。 宝石は掘り出された時は一塊(いっかい)の原石ですが、それに磨きをかけ…

説話(仏花はどうしてこちら向き?)

仏壇もそうですが、お寺にお参りしても供えてある花は私たちの方を向いているのは何故? 仏壇や墓前に花をお供えする時、”仏さま、ご先祖さま、どうぞこのきれいなお花をお受けください“という心で捧(ささ)げます。気持上、花は向こう向き?と思うかもしれ…

仏の顔

「仏さまのような」といえば優しさの代名詞のようにいわれるのにどうして恐い顔をした仏さまがいるか? 恐い顔の代表としては「お不動さま」と呼ばれる不動明王(ふどうみょうおう)でしょうか。眼をカッと見開き、牙をむいた忿怒(ふんぬ)の相で、手には剣と綱…

認知症:認知症を引き起こす主な病気(その他)

認知症を引き起こす主な病気として、「・アルツハイマー病、・レビー小体型認知症 ・前頭側頭型認知症 ・脳血管性認知症 ・その他」があります。 今回は、「その他」についてです。[約20%を占めます] クロイツフェルト・ヤコブ病(脳に異常プリオン蛋白と…

認知症:認知症を引き起こす主な病気(脳血管性認知症)

認知症を引き起こす主な病気として、「・アルツハイマー病、・レビー小体型認知症 ・前頭側頭型認知症 ・脳血管性認知症 ・その他」があります。 今回は、「脳血管性認知症」についてです。[約15%を占めます] 脳梗塞、脳出血、脳動脈硬化などのために、神…

認知症:認知症を引き起こす主な病気(前頭側頭型認知症)

認知症を引き起こす主な病気として、「・アルツハイマー病、・レビー小体型認知症 ・前頭側頭型認知症 ・脳血管性認知症 ・その他」があります。 今回は、「前頭側頭型認知症」についてです。 司令塔役の前頭前野(思考や創造性を担う脳の最高中枢です。最も…

認知症:認知症を引き起こす主な病気(レビー小体型認知症)

認知症を引き起こす主な病気として、「・アルツハイマー病、・レビー小体型認知症 ・前頭側頭型認知症 ・脳血管性認知症 ・その他」があります。 今回は、「レビー小体型認知症」についてです。[約15%を占めます] パーキンソン症状(50歳以降に発症するこ…

認知症:認知症を引き起こす主な病気(アルツハイマー病)

認知症を引き起こす主な病気として、「・アルツハイマー病、・レビー小体型認知症 ・前頭側頭型認知症 ・脳血管性認知症 ・その他」があります。 今回は、「アルツハイマー病」についてです。[約50%を占めます] 大脳皮質連合野(大脳皮質運動野と感覚野の…

個人情報の公開の危険性(メールアドレスの公開)

インターネットで公開した情報は、いろいろな人が閲覧する可能性があります。そのため、インターネット上で、氏名、年齢、住所、電話番号、自分の写真といった作成者自身の個人に関する情報を公開することの危険性について、きちんと認識しておかなければな…

個人情報の公開の危険性(SNSと個人情報・プライバシー)

インターネットで公開した情報は、いろいろな人が閲覧する可能性があります。そのため、インターネット上で、氏名、年齢、住所、電話番号、自分の写真といった作成者自身の個人に関する情報を公開することの危険性について、きちんと認識しておかなければな…

個人情報の公開の危険性(情報の公開の判断)

インターネットで公開した情報は、いろいろな人が閲覧する可能性があります。そのため、インターネット上で、氏名、年齢、住所、電話番号、自分の写真といった作成者自身の個人に関する情報を公開することの危険性について、きちんと認識しておかなければな…

個人情報の公開の危険性

インターネットで公開した情報は、いろいろな人が閲覧する可能性があります。そのためインターネット上で、氏名、年齢、住所、電話番号、自分の写真といった作成者自身の個人に関する情報を公開することの危険性について、きちんと認識しておかなければなり…

説話(お供え)

仏さまにはなぜ灯明や花をお供えするのか? 仏さまをお祀りする時、「香華灯燭(こうげとうしょく)」と言って、お香をたき、お花(華)を供え、灯明(とうみょう)をつけてお祀りするのが通例となっています。これは昔、インドでお客様を接待する時の作法から…

説話(食事作法)

私たち人間は、食事を摂らなければ生きていけません。最も基本的な生活の一部であり重要な営みです。それは生き物すべてに共通です。しかし私たちはその生き物の命をいただいて生きているのです。私たちは直接生き物の命を奪っていることを意識せずに食事を…

説話(安心)

安心といえば、私たちは普段「やれやれ安心(あんしん)した」などと、心が落ち着いて心配のないことにこの言葉を使いますが、仏教上の本来の読みかたは、「アンジン」で深い意味をもった言葉です。 「心を一つのところに安定させて揺り動かさないこと、仏の教…

説話「大袈裟(おおげさ)」

役に立ちそうにないぼろ布の断片を四角に切り、縫い合わせて作ったものが、「袈裟(けさ)」の原初といわれます。色褪せた衣を五列つなげば五條袈裟。同じように七條袈裟、九條袈裟・・・と種類もあります。 中国以東では寒さの為に袈裟の下にも衣をまといます…

説話「挨拶(あいさつ)」

私たちが穏やかに仲良く暮らしてゆく上で挨拶という習慣素晴らしいことです。 「おはようございます」「こんにちは」「ありがとう」「失礼します」「すみません」「こんばんは」「おやすみなさい」。当たり前ですがいいですね。もし心が閉じていて挨拶という…

説話「悲 観(ひかん)」

試験の点数が悪くて悲観したとか、性格が悲観的だとか、悲観という言葉は、楽観の反対語として通常使われる言葉です。辞書を見ても良くない結果ばかりことばかりで、期待通りにならず失望することとか、望みを失って悲しむこととか、世の中や人生を悪いもの…

説話「灯 明(とうみょう)」

仏さまの前に御供えする灯火を灯明といいますが仏教ではこの灯明を迷いを破る智恵にたとえ尊重します。 お釈迦さまは亡くなる直前に、「自らを灯明とし、法を灯明とせよ」と説かれました。 お釈迦さまは説法の旅の途中で死病に倒れられますが、一時は回復し…

説話「人 間(にんげん)」

この言葉は、漢文では原則として、人の意(人の住んでいる世界)として「じんかん」と読みます。 これをお経読みといわれる読み方で「にんげん」と発音するのは、もとは仏教のことばだからです。 仏教では「人身(にんしん)受けがたし」(人間に生まれること…