説話(安心)

安心といえば、私たちは普段「やれやれ安心(あんしん)した」などと、心が落ち着いて心配のないことにこの言葉を使いますが、仏教上の本来の読みかたは、「アンジン」で深い意味をもった言葉です。
「心を一つのところに安定させて揺り動かさないこと、仏の教えにより、心の平安を得て、動ずることがないことを指します。安心を得るためには、まず戒律を授かってそれをよく守り、坐禅やお写経や作務などをして、自分の心のあり方を深く洞察することから始めます。安心の目指すところは、人格の向上に努め、私利私欲に走らず更に皆の幸せのために力を尽くすことです。 
eお坊さんねっと 説話集より
参考:「天台宗法話集より抜粋・編集