葬儀(末期の水:八種浄水)

末期の水は、決別の儀礼のひとつで、八種浄水とは、「八種のすぐれた特質、効き目のある水で、・甘い・冷たい・やわらかい・軽い・清い・無臭・飲むとき喉を損じない・飲み終わって腹を痛めない」とされています。
釈尊が入滅の直前に水を求め、これを鬼神が捧げたてまつったとする故事(「時に鬼神ありて、雪山に居住し、篤く仏道を信ず。即ち鉢を以って、八種浄水(はっしゅじょうすい)を盛り世尊に奉上す」)に習ったものです。
民間風習としては、亡者の魂を呼び止めて蘇生させようとする魂呼びあるいは、この世に魂を繋ぎとめようとする観念の表れと見るかなどさまざまな意見があるようです。
この所作は、地域の文化・風習や宗派などにより異なります。
IT坊主の法話集 より