供養:四十九日「満中陰(まんちゅういん)」

四十九日とは故人の命日を基準として七日ごとに行う「中陰法要」の最後の法要で、「満中陰(まんちゅういん)」ともいいます。
最初の七日目を初七日(しょなのか)、次いで二七日(ふたなのか)・三七日(みなのか)と続き、七七日が満中陰です。
もともとはインドの輪廻思想の中で、前の生涯から次の生涯に生まれるまでの期間を「中陰(ちゅういん)」もしくは「中有(ちゅうう)」といっていました。
四十九日目にはれて次の生が決定するから四十九日を特に満中陰といいます。それが仏教の風習に入り込んだのが、今の中陰法要です。
この四十九日間という時間は、むしろ後に残った遺族の心が整理されてくる期間といえます。
別れの悲しみが癒され、本当に落ち着いて現実に向き合えるようになるまでの期間です。
迷っていたのは、亡き人ではなく実は、死を嘆く残された人の心であったのです。
故人を偲び、想い出を供養する機縁が四十九日法要です。
IT坊主のひとりごと 合掌