ITノーティス:失敗、トラブルの原因(設計工程)

今までに経験した情報システムの構築(設計工程)で失敗した主な要因に、
・「契約条件を理解しない」で仕事をおこなっている。
・「運用設計」ができていないのに機能設計を行なっている。
・「機能設計書」が機能の羅列レベルになっていて、方式が組み込まれていない。
・「共通化・部品化」設計が中途半端である(コーディングレベルのものしか行なっていない)。
・「現行機能と同じである」ということで、設計段階でまじめに詰めていない(現行システムを活用するときの大きな落とし穴です)。
の五つがあります。設計段階での手抜きは後段である開発(製作)工程での修復は不可能であり、結局、設計工程まで戻る羽目に陥ります。修復には多大な原価(無駄なお金)が発生します。“なぜ?”と思う原因が圧倒的です。こういったことすらできていないようでは生産性は計画から程遠く大赤字です。多くのプロジェクトでは相変わらず今でもこれらの失敗を繰り返しています。効率(生産性)向上は、特別なことを行なう前に基本的に行なうべきことを如何に、具体的にして実行するかにあります。先人の失敗例は宝として上手く活用することもお勧めします。
著書「プロジェクト運営のための知識の部品箱」(文芸社)より