ITノーティス:見積前提条件には

「見積書の見積前提条件」に、できることできないことについては比較的記述してありますが
①代替案 ②制限事項 ③顧客への依頼事項等が明示できていないケースが多くあります。
顧客作業も含めて全体の作業について検討・整理し、①代替機能の提案 ②制限事項の明記と説明及び合意 ③依頼事項の明示と内容説明などを行なうことが大切です。くれぐれも要求事項に対しての回答になる内容であることが必須で、宙に浮いているものが無いようにすることが基本です。
又、見積前提条件を検討していく過程で誰が当該作業を行なうかという話題になりますが、特に見積書提示段階で重要なことは請負側(ベンダー)作業分と顧客作業分(依頼事項含めて)を明確にすることです。顧客側(発注側)が何も行わないということはあり得ません。
顧客側での調整事項、仕様確認、結果の確認と検証、環境整備、承認行為などなど請負側では出来ないことが山ほどあるはずです。こういったことなどについての条件提示が出来ないようではまともな「提案書」とか「見積書」とは云えません。“当然やっていただけるだろう”なんていう甘い考えは無くすことです。
仕事が始まってから、顧客側から“エー!やってもらえるのではなかったの?”なんていうことにならないよう、お互いの平和のために明確にすることです。「見積前提条件には役割分担を明記する」これが基本です。
著書:「プロジェクト運営のための知識の部品箱」(文芸社)より