説話:因縁をつける

物事を成り立たせる直接的な原因となる「因」と、その結果である「果」を結ぶ条件を「縁(えん)」といいます。
言い換えれば縁は間接的な原因です。この世の中に現れているものは因と縁によって成り立っており、永久不変で絶対のものは存在しないというのが仏教の教えの基本です。
「因縁をつける」ということわざは、因果関係を無理にこじつけたもので、取るに足らない小さなもの(いいがかり)から、予想もできない結果を導き出すといった、飛躍の論理に使われてしまったようです。
歩いていてつまずいた石も、まんざら縁がないわけでもなく、「つまずく石も縁の端(はし)」ということわざもあるくらいです。
eお坊さんねっと 説話集より