「普通である」ということは難しい

人生、「可もなく不可もなく」過ごすには、"マニュアルどおりに行なっていればいいだろう"などという考えは甘い!
ただし、マニュアル化することは大切なこと。仕事(作業)の標準化になり、一定の品質を保証する指針になります。
経営者目線で考えると、従業者を広く集められるというメリットにもなります。
しかし、マニュアル通りでは仕事にならない分野や事柄がたくさんあります。ある程度の基本や基準、心構え、考え方などはマニュアル化できても、そのままでは具体的に行動できない(成果が出ない)範疇のことである場合には、経験や訓練・修業(先輩や上司などから吸収する)などで覚えたり、それなりの能力や感性を要求されたりもします。
たとえば、管理者の業務はマニュアルどおりでは仕事を全うできるはずもなく、状況判断による対応が要求されることが多々あります。人としての対応力までマニュアル化できるはずもありません。つまり、何が起きるか(発生するか)わからないリスクを全て網羅したマニュアルは作成不可能です。
管理者には、状況に応じた臨機応変な対応を迫られる場面が多くあります。マニュアル化できることは想定内(通常業務内)の事柄として練習や訓練が可能で、おおむねIT化できます。
しかし、マニュアルからはみ出す部分への対応が人としての真価を問われるところであり、それが日常(普通)だと認識する事が大切で重要な仕事なのです。
このように考えると、普通である事は大変なことなのです。
『東京IT新聞 「IT坊主の無駄方便」』より抜粋編集