説話(年回の数え方)

「一周忌」の次は「三回忌」で、「二周忌」ではありません。
なぜ、そうなるのかと言いますと、亡くなられた日を最初の忌日と考えます。
通常は言いませんが亡くなられた日が一回忌というわけです。丸一年経(た)った翌年が二回忌だと考えていただけばよいのですが、それを特に一周忌と呼ぶのです。「周」は「めぐる」ことを意味する言葉ですから、亡くなられてから丁度一巡りした翌年のその日を一周忌と呼ぶのです。ただ、こうした呼び方は一周忌にしか使われません。ですから、丸二年目は二周忌ではなく三回忌ということになります。
それ以降は、六年目が七回忌、十二年目が十三回忌となります。
参考までに;こうした数え方は、亡くなられた直後の初七日忌、二七日忌などといった中陰(ちゅういん)についても同じです。亡くなられた日を初めての忌日と考えるのですから、その日を勘定に入れて、七日目を初七日忌と呼ぶのです。例えば、水曜日に亡くなられた方の初七日忌は火曜日で、それ以後の七日七日(なのかなのか)はそれに七日ずつ足していただけばよいのですから、四十九日(しじゅうくにち)〈七七(しちしち)日忌・尽七日(じんしちにち)忌・満中陰忌〉までは毎火曜日ということになるわけです。
eお坊さんねっと 説話集より
参考:「天台宗法話集より抜粋・編集