説話(欲望は人生の支え)

人は生まれながらにして欲望を持っています。それゆえに苦悩から開放されずに居るのも現実です。しかしその欲望が生きる力や人生の支えになってるのも事実です。
こんな家が欲しいから一生懸命働く。こんな恋人が欲しいから自分を磨く。こんな仕事に就きたいから勉強に励む。これらの欲望は生きる目標になって人を高めてくれることになります。
もし欲望を持ったら、まずそれが自分の人生にとってどういった意味合いや位置づけになるのかまず考えてみることが大切です。本当に必要なものだと思ったら今度は、実現のためには何が必要か、何をすべきかを考え、そして行動に移すのです。
あれが欲しい、こうしたい、こうなりたいと思うだけで何もせずに悶々としているだけでは何も達成できず、単に欲望に惑わされているに過ぎません。駄々っ子のようなものです。
しかし、努力をしても実現が出来ないことは多々あります。そうであったにしても実現するために行なった努力は無駄ではなく、自身の肥やしになっていて、いつか花開く土壌になります。
「IT坊主の無駄方便」/eお坊さんねっと 説話集より