日本語あれこれ(紋切り型)

「本日はお日柄も宜しく、・・・」などのように型どおり(紋切り型)に始まる挨拶。当たり障り無い内容(どこかで聞いたかと思われる内容:現代風表現で言う“コピペ”)が長々続くスピーチは聞かされている側にとっては迷惑なものです。
この「紋切り型」ですが、“紋”という言葉からも分かるように着物などにも入れる“家紋”から出た言葉です。家紋には、入れ方が様々あり、手描きや手刺繍(ししゅう)のような上等なものもあれば簡単な方法として紋の型を切り抜いた原紙(型紙)をあてて、上からなぞって入れる方法もあります。この型紙を利用するということから「紋切り型」という表現が生まれたとのこと。折角の場面、スピーチは「紋切り型」ではなく心を込めた一工夫が大切!
IT坊主のひとりごと「IT坊主の無駄方便」集より
「知っているようで知らない日本語」㈱ごま書房より引用&編集