葬儀(剃髪)

剃髪(ていはつ)とは、仏門に入って僧になる(得度:とくど)ときに髪を剃(そ)ることを言います。
これは、仏教の創始者であるお釈迦様がそうしていたことを真似ているからです。
お釈迦様は、悟りを得るためには外見的な虚飾を捨て去り、精神性を高めることが必要としました。
髪を伸ばし、髪型についてあれこれ考えることも煩悩を招く原因になり、修行の妨げになると考えられたのです。
このお釈迦様の精神が伝わり、世俗と決別する決意を表す(僧形の一つの表現とも言われています)ものとして、剃髪の風習が始まったと言われていますが、宗派によっては、剃髪という「形」よりも、「心」の純粋性を重んじ、髪を伸ばすことは禁じていない宗派もあります。
今日では、日本の宗派は剃髪する宗派と、しない宗派の二つに大きく分かれています。
従って、剃髪をする宗派では、生前に剃髪の儀式(得度式)が行われていない人に対して剃髪の儀式を行います。
この作法は、地域の文化・風習や宗派などにより異なります。
IT坊主の法話集 より