説話(無財の七施:床座施(しょうざせ))

誰しも、お金や価値のあるものをいただけば嬉しいものです。しかし、もらう喜びは金品だけに限りません。人の笑顔から安らぎをもらうこと、人の呼びかけから勇気をもらうこと、歌声から元気をもらうこと、などなど人それぞれです。これらは見返りを求めないで喜びを与えます。減ることの無いお布施です。これらを指して、仏教には、「無財の七施」という教えがあります。
その6.床座施(しょうざせ)について
例えば「電車などの中で、お年寄りや身体が不自由な方に席を譲る行為のことです。
いたわる気持ち、優しい気持ちから手を差し伸べる具体的な行為です。」
歩くことが出来ないくらい疲れ果てた人にまず必要なのは、休むことが出来る場所でしょう。
状況や必要に応じて感じ、相手の気持ちを汲み取ることが出来れば、今、何をすべきかが見えてくるはずです。
又、この言葉には全てのものを分かち合い、譲り合う心が大切であるという意味も含まれています。自分の地位を譲って後のことを託すという意味も含まれています。
eお坊さんねっと 説話集より