組織運営には仏教で言う「身口意」の手法が取り入れられている

身口意(しんくい)は一般社会で活用されています。人の行い(業:ごう)を、“身体・言葉・心”の3つに分けると、
・身業(しんごう)―身体を動かす、使う、所作(立ち居振る舞い)。
・口業(くごう)―語業ともいう。口の作業(言葉を発する、唱える)、言語。
・意業(いごう)―意識や心を働かせる(考えたり、想定したり、感じたり、意識を集中する)。
になります。ビジネスでの活用例として、予算編成(策定)を想定してみます。
まず「目標」を設定します。"来期の目標とか来年度の目標などの設定です。目標の基本方針は、だいたい経営方針(経営会議とか社長方針など)などで採択され各事業部門に展開されます。以降、基本方針達成の為に行うべきことを検討し、具体的な計画(予算書)に仕上げることになります。このときの手順は次のようになります。
・目標達成のために行うべき具体的な実施手順や行動計画などを検討する。(整理、根回し、書く)→ ≪身≫
・中間段階では関係者とのレビューや説明会の実施、最終段階では、予算説明を行う(宣言する)→ ≪口≫
・長中期計画との連携を確認する(達成時のイメージングや将来計画との関連付け)→ ≪意≫
 いかがでしょう。「なんだ、こんなことなら解ってるよ!既に実践してるよ」という方もいるでしょう。
その通りで、ビジネスの現場でも、知らず知らずのうちに、「身口意」を実践しています。
参考:『東京IT新聞 「IT坊主の無駄方便」』