ビジネス現場の「おもてなし経営」

従来から「利益優先の企業は長続きしない」「ビジネスは人であり貴重な財産である」と言われています。
どうすれば人がいきいきとして働くことができるかが、経営者やマネジャーにとって大きな課題です。 一つのヒントとして、経済産業省が普及推進している「おもてなし経営」という考え方があります。
基本原則は、「(1)従業員の意欲と能力を最大限に引き出し、(2)地域・社会との関わりを大切にしながら、(3)サービスの高付加価値化や差別化を実現する経営」という内容で、ポイントは、“顧客や地域との関係を徹底的に強化する”という取り組みです。
これは、単に顕在化した顧客ニーズに個々で応えていても、競争力を維持できないということから注目されたのがおもてなしで、“顧客の心理を読み、こまやかな気遣いで、顧客自身が気付いていない要望や期待に対応する”ことの実践(潜在的なニーズへの対応)と位置づけられています。又、 「マネジメントの父」と呼ばれるピーター・F・ドラッカー氏の名言の一つに、事業の目的は「顧客の創造である」というのがあります。
この意味は、“利益がなければ事業は存続できない。見えている顧客だけを相手にしていても持続可能な経営は難しい。利益の源泉はただ一つ顧客しかない。いくら、これが次世代の商品です、品質も良くすばらしい製品です!と唱えても、眼を向けて手にしてくれる顧客(人)がいなければ意味がない”という形で捉えることができます。
参考:『東京IT新聞 「IT坊主の無駄方便」』