人身受け難し、今已に受く

“人身受け難し、今已に受く”(にんじんうけがたし・いますでにうく)という仏教語があります。
これは、「生まれ難い人間に生まれることができてよかった。よくぞ人間に生まれたものぞ」という喜びの言葉です。
「この世に人として命を頂いて生まれてくることは非常に稀(まれ)なことです。命あるものは無数にいます。それら生き物の数に比べた人間の数は何億何兆分の一でしょう。何に生まれるかわからない中で、人としての命を頂いていることは貴重なことなのです」という解釈です。
人として生まれた事に対する尊さを言い表している言葉です。貴重な人間として生まれた以上、それぞれには果たす役割があります。役割はおのずと変わります。その役割に未だ気づいていない人は気づく努力をすべきで、既に気づいたと思っている人は全うすべく努力します。その過程で役割は一つでないことに気づかされますという意味合いになります。
参考:『東京IT新聞 「IT坊主の無駄方便」』