説話(親の役目・子の役目)

親と子が互いに幸福に生きるためには、親子の関係を正しく護る必要があります。『六法礼経』Singâlovâda suttaという経典には、親と子がそれぞれ果たすべき役目が具体的に述べられています。
子供に対する親の役目は、「悪い行為をしない人間に育てる。善い行為をする人間に育てる。教育を受けさせる。
相応しい結婚相手を見つける。財産を譲り、自分は身を引く。」
親に対する子供の役目は、「両親の仕事や義務、用事をバトンタッチする。家のしきたりや習慣を守る。
両親から受け継いだ財産を無駄にせず、きちんと管理する。両親を養う。両親が亡くなったら供養する。」
以上のことを親と子がそれぞれ実践するなら、親子の関係でトラブルが起こることはない、とお釈迦さまは説かれています。全てが実行可能とは想いませんが、少しでも、いくつかでも、まず意識して、出来ることから行なう心構えが大切です。
Reference:「アルボムッレ・スマナサーラ師(スリランカ出身の僧侶)講義資料より抜粋し編集」
eお坊さんねっと 説話集より