ITノーティス:失敗、トラブルの原因

過去経験した情報システムの構築(共通工程)で失敗した主な要因には、
・「開発する順序」が正しくない(工程設計ができていない)。
・「標準化事項」の内容がプログラミング(下流工程)レベルのものばかりである。
・「中間レビュー」を行なっていない。
・「課題管理」が組織的に実施されていない(個人管理になっている)などなどです。
の四つがあります。基本的にはマネジメントの問題です。明らかに手抜きです。管理実質不在の状態です。マネジャの人選ミスであり組織としても問題です。純テクニカル的なことより“なぜ?”と思うことのほうが圧倒的です。こういったことができていないようでは生産性は計画から程遠く大赤字です。
このように、個々の事象を見ただけでもかなりの改善対象が浮かびあがってきますが、多くのプロジェクトでは今でもこれらの失敗を繰り返しています。効率(生産性)向上は、特別なことを行なう前に基本的に行なうべきことを如何に具体的にして実行するかにあります。失敗は以降の宝として、先人の事例は上手く活用することです。
著書:「プロジェクト運営のための知識の部品箱」(文芸社)より