説話:般若湯(はんにゃとう)

般若」と聞くと、二本の角と大きく裂けた口を持つ鬼女の面を想像する方が多いかと思いますが、仏教語で、「最高の智慧」という意味があります。
「最高の智慧」の「湯」、つまり「お酒」を指します。昔から僧侶はお酒を飲んではいけないことになっていました。しかし所詮人間、飲みたくなるものです。
「適量のお酒は、血の巡りを良くし、智慧の良くなる湯(薬)である」と言って、お酒の隠語として「般若湯」という言い方を使ったようです。
今昔どの時代にも悪知恵というか何知恵というか都合良く解釈する人がいるものです。
eお坊さんねっと 説話集より