説話:外面如菩薩(げめんにょぼさつ)、内心如夜叉(ないしんにょやしゃ)

みかけは菩薩のように優しそうでも、心の中は恐ろしい夜叉のような女性のことを指していう言葉です。
菩薩は観音菩薩弥勒菩薩などに代表されるように慈悲深くおだやかで優しい顔をしています。
それに対して夜叉は、仏法を守護・護持する仏さまであってもその容貌は醜く、その姿からは邪悪な雰囲気が漂います。羅刹(らせつ)ともいわれ、人を責め脅かす鬼神ともいわれました。
このことわざは、修行僧にとって、女性は心惑わすものであり修行の妨げになるとして戒めとしていた言葉です。
男女を問わず使われるのに、「内閻魔の外恵比寿」や「内弁慶の外仏」などがあります。
いずれも身内では威張っていても一歩外に出ると急に恵比寿さまのように愛想がよくなる人のことを言います。
eお坊さんねっと 説話集より