説話(成長のファンデーション)

仏教は、お釈迦さま(仏教の開祖)の説かれた教えです。
「自分のこころを貧しくし、苦しめる自己中心的なこころ(エゴ)のとらわれから解放されて、人間本来の、感謝に満ち、支え合って生きる、こころ豊かな生き方を説いたもの」とされています。
しかし人は、ついつい自己中心的なエゴに振り回されてしまうことが多々あります。
世界中で一番可愛いのは自分になります。そして、“自分の思う通りにしたい”という欲望が無意識に湧き起ってきます。このこころは誰にでもある自己保存本能ですが、このこころに振り回されると、思う通りにならないのが世の常ですからストレスや苦しみは否応なく増すばかりです。私たち人間の苦しみは、自己中心的なこころ(エゴ)に対する執着が根本です。
本来、あらゆるものは支え、支えられ、生かされて存在しているのです。自分だけという独立した自我はどこにも存在しません。すべてがあらゆる縁によって生かされている存在になります。
いつも、俺が俺が、私が私がという事ではなく、社会の一員として、感謝もし、支え合う生き方を自然と身に着けることが出来れば、いずれ自身を成長させてくれるファンデーションになるのでは。
eお坊さんねっと 説話集より
参考:「天台宗法話集より抜粋・編集