説話(考え方次第)

仕事始め、会社の神棚から雑巾が出てきました。暮れのお掃除のときに忘れたのでしょう。
正月早々に縁起が悪いと部長が怒っていると、社長が「雑巾(ぞうきん)を当て字で書けば蔵(くら)と金(かね)で、あちら福(ふく)々こちら福(ふく)々」と捉えれば、今年は早々から縁起がいいと言ったとのこと。
プラス思考とは、考え方に柔軟性をもたせ、明るい方へ、よい方へ考えよ、ということだと思います。
掃除は普通女性の仕事のように思われていますが、心をきれいにする務めは男性も女性も同じです。であれば、男性にとっても掃除は大事なことで、女の仕事などと決めつけず、気が付いたら自分でもすればよいのです。掃除は、誰もしないから仕方なくとか、いやいやするとか、そういうものではなく、知らず知らずのうちに心を浄めてくれる仕事ですから自分のためにと思って進んでおこないましょう。そして心はいつも柔軟に、面子(めんつ)や自尊心(じそんしん)にとらわれずに素直な生き方を心がけてこの一年を過ごしていきたいと思います。
eお坊さんねっと 説話集より
参考:「天台宗法話集より抜粋・編集