日本語あれこれ(火の車)

「経済のやりくりが大変なこと」という意味で、例えば、「台所は火の車状態だ」とか「仕事の経営状態が火の車」などという、「行き詰っている」 状態の時を表現する場合に使われます。
この言葉、仏教語の火車(かしゃ)を訓読みしたものです。諸説あるようですが、火車とは文字通り火の燃え盛っている車を指しています。
地獄にはこの車があり、生前に悪事を犯した人(亡者)を乗せて、獄卒(ごくそつ:地獄に居る鬼)が地獄に運ぶ車とされています。この車に乗せられた者は大変な苦しみを味わうことになるという状態と関連付けて、苦しい経済状態のことを云う表現になったとされています。誰しも味わいたくない状態のことです。
IT坊主のひとりごと「IT坊主の無駄方便」集より