日本語あれこれ(ごまかす)

本心を見破られないように話題をそらしたり、嘘を言ったりしてその場をを取り繕うことや、人目を欺いて不正をすることで、うわべを取り繕うことです。しかしこの言葉の由来は曖昧で諸説あります。
その1:仏教の宗派によっては、本尊の前で火をたく(護摩を焚くといいます)ことがあります。この護摩を焚くとき、煙が部屋いっぱいに広がり周りがよく見えなくなって、前方で何が行われているのかわからなくなり、なんだかたぶらかされている感じになった状態から、「護摩『ごま』」に「たぶらかす」の『かす』がついて『ごまかす』という言葉ができたという説。
その2:江戸時代末期に作られた「胡麻胴乱:ごまどうらん」というお菓子は、作るとき粉に胡麻(ごま)を混ぜて焼きます。見た目はふっくらとしていますが中身は空洞のお菓子だったのです。この胡麻菓子『ごまかし』からきたものという説もあります。
ごまかしは人を騙すこと、欺くことです。いずれ明らかになります。一度失った信用・信頼は簡単には取り戻せません。
IT坊主のひとりごと「IT坊主の無駄方便」集より
「知っているようで知らない日本語」㈱ごま書房より引用&編集