説話「行水(ぎょうずい)」

たらい(平たい桶で通常丸い形をしている)に湯や水を汲んで、それを浴び、汗などを流すことを行水といいます。行水でさっぱりした後、ゆかたを着て、縁台で涼むなど、なかなか風情のあるものでした。今では、このようなのどかな風景は見られなくなりました。
仏教では、行水は、食後、鉢や手を洗うことを言ったのです。この行いが、清水で身体を洗い身を正すことになり、それが一般にも広がったのです。
日本では、入浴はもともと仏教の作法で、僧侶以外の人は、昔は海や川で簡単に身体を洗う程度でした。僧侶が温水により清浄にしていたのが、一般社会にも浸透していったのです。
今ではシャワーを浴びて、ということになります。
「IT坊主の無駄方便」/eお坊さんねっと 説話集より
参考「楽しい仏教用語」(http://www.terakoya.com/yougo/b_yougo.html)より引用&編集