説話「高座(こうざ)」

高座と云えば思い浮かぶのが落語などの演芸を演じる場所ではないでしょうか。
この高座、元々は仏教の言葉で、お釈迦さま(仏教の開祖)が悟りを開いた仏座から始まり、その後、寺院の本堂での説教者や導師のすわる場所を指して言ったのです。つまり説教(説法)や戒律を授けるときに使う高い座席のことです。
しかし戦後、説教から講演式に変わり、演台の前で立って行われるようになり説教者のすわる高座は、本堂から姿を消していったのですが、やがて表現、民間芸能の場でも使われるようになり今では寄席(よせ)の、演芸を演じる場所ということで広く知れ渡っていて、もっぱら寄席にその名を残しています。
「IT坊主の無駄方便」/eお坊さんねっと 説話集より
参考「楽しい仏教用語」(http://www.terakoya.com/yougo/b_yougo.html)より引用&編集