「おもてなし」は仏教語ですか?

お・も・て・な・し+合掌 の仕草が人気を集めて以降、おもてなしは仏教語なのかと聞かれることがあります。
そもそも合掌は、仏教の礼拝の仕草の一つで、右手が仏で左手は自分を表し、両手を合わせることで仏と自分を一体化させる、という意味があります(感謝の仕草として使われることもあります)。
おもてなしという言葉は仏教語ではありませんが、仏教には、おもてなしに通じる「周りの人々を幸せな気持ち(心)にさせる「思いやりの心」としての「無財の七施(むざいのしちせ)」という教えがあります。対価を求めない「布施(ふせ)」です。
「寄付や布施やらとすぐ手を出しにくる(お金を要求する)坊主の世界に、対価を求めない布施という意識が今時あるの?」「“坊主丸儲け”なのでは?」などと聞こえてきそうなので、ほんの少しの言い訳です。
僧侶個人の所得に税制優遇はありません。給料から源泉徴収されるか、または確定申告を行う必要があります。
ただし、お布施という名のもとに高額なお金を要求する「ブラック寺院」がないとはいえませんが……。
参考:『東京IT新聞 「IT坊主の無駄方便」』