説話:人が為すべきこと(両親には感謝を)

両親への感謝は大切です。子供の頃から、さんざんお世話になったのですから、大人になったからには、お返しの時間を持つべきです。これは人間として大変大事な仕事なのです。
人間はとかく我が儘で、自分一人で大きく育ったような顔をし、「忙しいから親の面倒をみる暇がない」などと言う人も少なくないでしょう。しかし、今の自分がここにいるのは誰のおかげでしょう? 両親から受けた恩を知って、両親に感謝しない限り、私たちは幸福になれません。
人それぞれでしょうが単に気持ちだけではなく具体的な態度で示すことが重要です。例えば、親が中年ぐらいなら親の仕事を助けるとか、あるいは老年で足腰が衰え、身体の自由が利かなくなっているなら、身の回りの世話をするとか。状況を判断しながら、両親への恩は忘れずに、感謝の気持ちをもって行うことです。 
「親の小言と冷酒はあとで効く、さればとて、墓に着物は着せられず」です。
Reference:「アルボムッレ・スマナサーラ師(スリランカ出身の僧侶)講義資料より抜粋し編集」
eお坊さんねっと 説話集より