説話:渡る世間に鬼はない

これは仏教語から出てきた、煩悩を離れた世界と俗世間(現世)を比較して言っている言い回しです。
この世の中は、鬼のような悪人ばかりではない。情けある人もいれば慈悲深い人もいるという意味です。
「渡る」というのは、人生のことです。しかし、この世は難しいことが多いもので、人には悩み、不満、・・・など困難はつきものです。
つらいことや仕打ちにあうこともありますが、思いがけない暖かい手が差し伸べられることもあります。
世の中を鬼と捉えるかどうか。生まれつきの鬼はいないでしょう。
eお坊さんねっと 説話集より