ITノーティス:生産性向上のための具体策

情報システム関連の生産性に対して具体的に実践されているもののうち、考え方次第ですぐにでも実行可能なものを列挙してみました。
①品質を上げること:上流工程(計画、設計)を手抜きせず、後段の効率化のための設計を行う。(他からの流用・応用、プロトタイプ、ラッセル作業、製品に合わせる設計、・など)
②繰り返し使用(部品化):あるものをできるだけ使用し、繰り返し使用する。新しいものは極力作らない。重複開発は認めない。新しいものを設計する時間を利用(応用、再利用)する時間に振り向ける。
③メンテナンスを考える:システムは作って終りではない、稼働させてからが勝負である。「作成してナンボ」がまかり通っている業界です。特に顧客側は、保守まで含めた費用を考えるべきです。この辺がかなり甘い。開発者と保守者が異なる場合、発注側(顧客)はよくよく主導権持ってこの辺のコントロル(初期契約)をすべき。
④プログラムの登録と検索(利用):顧客とベンダー間の契約上の取り決めが重要です。構築したシステム(細かいプログラムレベル)を登録し、検索、再利用できるようにしておきます。これを部品登録と呼びます(設計書など関連資料も登録します)。設計段階から意識して行うことが必要で、顧客からすれば、再構築や追加改修などをおこなうとき類似機能や処理方式などそのまま再利用出来ますからコスト低減になります。ベンダー側は、類似システムの開発を行うときに部品レベルでの流用(部分手直し含む)ができ、原価低減に繋がります。違法にならないよう取り決め(ユーザとベンダー間にて)はきちんと行なう必要があります。
まだまだありそうです。
「プロジェクト運営のための知識の部品箱」(文芸社)より