ITノーティス:運用設計の重要性

基本設計段階で重要なことは、「業務システムの運用」を設計することです。
「ITシステムの範囲」のみでの設計ではシステムにはなりません。人、物、金、情報、性能、操作、組織、対外部との関わりや構成、動き、流れなど関連するさまざまなことを含めた設計をする必要があります。
この段階では、全体をマクロに捉えることが重要です。注意すべきことは、現行(現在稼働中)システムがあって再構築(又は改修)を行なう場合、現行を活用(流用)する部分は、“現行と同じ”と片付ける(設計書にも“現行と同じ”と記述する)ことは禁止です。
後段の工程(詳細設計やプログラミング段階)に入ってから、現行の仕様書やプログラムソースコード(時には環境も)を解析することになります。当然その作業分は工程や原価に影響が出てきます。
「プロジェクト運営のための知識の部品箱」(文芸社)より