説話(こころの変化)

「こころ(心)」はいろいろな経験の影響を受けて方向性を変えていくという性質も持っています。一度方向性が定まるとずっとその枠から抜け出ようとはしません。
例えば、煙草、酒、ギャンブル、遊興等に魅せられると、それがもたらす不幸な結果を承知していながら、断ち切るのは簡単ではありません。人間関係でトラブルを起こす人は、それをよく繰り返します。人とのトラブルで会社を辞めた人は、次の会社でも同様な失敗を繰り返す恐れがあります。これらは、「こころ」の方向性に原因があるので、「運命だ」、「業なのだ」などと、一概には言えないのです。反対に「こころ」が「良い方向」を向けば人は幸福に向がって歩みはじめます。
eお坊さんねっと 説話集
参考:「パティパダー巻頭法話」(http://j-theravada.net/howa/index.html):A・スマナサーラ長老より抜粋・編集