説話(人生の不安)

人は常に何らかの不安を抱えて生きています。リスクの幅が広いほど不安は大きいものです。
ものを貯める習慣は不安から生まれてきます。
将来が不安だからお金を貯めておくとか、健康に不安あるから保険を掛けるとか、仕事が不安だからしっかり勉強しておくとか、あるいは、生きる目的がないと不安だから趣味を持って人生を楽しもうとするかもしれません。ものを持つこと、貯めることは不安から生まれます。
しかし、今お金があっても使えば減ります。今健康であっても未来永劫に渡って健康であるという保証はありません。今仕事がうまくいっていても先にはトラブルが起こる可能性があります。
世の中は常に変化しています。移り変わりは世の常です。でも私たちはそのような変化は好きではありません。嫌いだからといって変化自体が止まるわけでもありません。悪い変化(リスク)に対応するためには、何らかの方法でその変化を少なくしよう(押さえておこう)と努力するものです。他が行なっているからとか、誰かに言われたからという受身的な対応ではなく、身の丈にあった(テラーリング)リスク対策が必要です。
eお坊さんねっと 説話集
参考:「パティパダー巻頭法話」(http://j-theravada.net/howa/index.html):A・スマナサーラ長老より抜粋・編集