説話(やる気)

やる気を継続させることは簡単なことではありません。やる気が失せてしまったという経験は誰にもあると思います。努力しても、心に力をつけても、また落ち込んでしまって力がなくなることもあります。それにはいくつかの理由が考えられます。まず自分が望むレベルの結果が出ないこと。この場合は、いくらやってもダメだなぁと落ち込んでしまいます。二つ目は自分のやることにいろいろな障害が出てくること。こんなときは物事うまくいくものじゃないと諦めたくなります。三つ目は自分の望む結果と全く違う結果になっていく場合で、徐々に自信が無くなります。そして四つ目は目標が思い描けない場合で、自分はダメなんだ、やっても無意味だと思ってしまいスタートラインにすら立てません。人がやることには、次から次へと何らかの障害が出てきます。「すべてうまくいった、大成功でした」ということは大変稀で珍しいことです。そういう場合には素直に喜びます。しかし経験豊富な人や知識・知恵がある人は、稀に起こることのみを期待(希望)しないでしょう。壁(障害)などがあるのは当然のこととして捉えます。言い換えれば、いくら自信があって頑張っても「必ずどこかで落ち込むことがあるだろう、やる気が失せかけることがあるかも」などというリスクを理解しそれなりの心構えをします。
本当のチャレンジは、すぐ消えたがるやる気にエネルギー補給しながら、保ち続けることなのです。そうしないと「何かを成功させました」、「希望を実現しました」、「成し遂げました」などと胸を張って言えないのでは・・・。
eお坊さんねっと 説話集
参考:「パティパダー巻頭法話」(http://j-theravada.net/howa/index.html):A・スマナサーラ長老より抜粋・編集