説話(人は皆、役者)

一般的に、人は持っている能力以上に自分をよく見せようとします。同様に、組織(企業など)に対しても同じことが言えます。何かを被ったり演技したりします。
他を操る、誘惑する、威嚇する、脅す、抑える、支配する等の行為が伴う場合は厄介です。相手を管理し優位に立ちたいが為に大きく見せようとします。又、同じ言葉でも強い言葉で言うと相手は萎縮し脅迫心を持つこともあります。一種の騙しです。
こういった演技(行為)によって、他人を騙す前に自分自身が騙されてしまう場合があります。例えば、豊かさを演じようとしたところ自分が本当に豊かだと勘違いして借金地獄に陥る人や倒産する会社、若さを演じている間に自分が本当に若いと勘違いして無理をして倒れることもあります。演じ続けている幻覚の世界にやがて自分が取り込まれることもあります。このような演技は誰も心を豊にしません。許される範囲は、自分も廻りも心地よくなる程度の演技をほどほどにです。
eお坊さんねっと 説話集
参考:「パティパダー巻頭法話」(http://j-theravada.net/howa/index.html):A・スマナサーラ長老より抜粋・編集