説話「事が延びれば尾鰭(おひれ)が付く」

「物事は必要以上に長引くと余計な問題が起こってやりにくくなる。出来るだけ早く処理せよ。」という戒めの表現です。「尾鰭」とは魚の「尾と鰭(ひれ)」のことで、本体以外につけ加わった余分なものの事を指しています。
又、「時間が掛かると、話が伝わる間にあることないことが色々と付け加わって、大げさに誇張されることのたとえ。」としても使われます。
世はスピード時代、スピード感が要求される時代です。日常生活にしても仕事にしても質問や依頼に対して素早く対応していただけると嬉しくもあり気持ちがいいものです。返事が遅かったり、なかなか取り掛かってもれないとイライラするのが一般的です。
返事や対応が速いと物事がどんどん決まり(はっきりして)次の段取りが立てやすくなったりします。周りからの信頼も得られ影響力も広がります。
逆に、“そんなに急がなくてもいいじゃないか、のんびり行こうよ”もいいかもしれません。人それぞれですから。しかし私達は、「決断は速く、対応を速く、且つ処理能力も速く」などを期待(要求)される時代のど真ん中で生活しているのも現実です。
「IT坊主の無駄方便」/eお坊さんねっと 説話集より