日本語あれこれ(総花的)

今ではこの言葉の使われ方としては例えば、「要点を絞らずに全ての事柄を並べただけ」とか「盛りだくさんだけども実がない」などという皮肉な意味が込められて、否定的、批判的な意味合いで使われます。
しかしこの言葉「総花」は本来、気前がよく気配りがあることを意味するものだったのです。
昔、花の枝に結んで物を贈る風習があり、人に物を贈ることを「花を渡す」などといいました。これが祝儀の意に変わったのが語源で渡す金銭(祝儀料)を意味します。やがて祝儀でなく遊興費の通称として関西を中心に使用されるようになったとか。「因みに関東では玉代(ぎょくだい)」
こういった意味合いなどが相まって「総花」とは料亭などで、その店の従業員全員に祝儀を渡す気前の良いことを言うようです。バブル時代には似たような行為を行った御仁がおいでだとか。
IT坊主のひとりごと「IT坊主の無駄方便」集より