説話「口は災い(禍)のもと」

“くちはわざわいのもと”又は口は災いの門(かど、もん)とも言います。
「言葉に出すときは気をつけなさい。よくよく考えて発言することが大切です。つい、うっかりであっても後の祭り、余計なことをいうと災難の元にもなりますよ。」という戒めの言葉です。
ヘタすれば一生悔いが残るぐらい大きな出来事になりかねません。
発する言葉には注意が必要です。不用意に発した言葉や余計なひとことで災い(予期もしない悪い状態になる)を招く場合があります。発する言葉には慎重であるべきです。
後になって訂正したり、取り繕ったり、慎重に対応したりしても一度発した言葉の取り消しはできないと思うべきです。日本では、「口は災いのもと」であるからして、「正しい発言をこころがけよ」という方向には向かわず、「沈黙は金」(多くを語るな)という方向に向かう傾向がありますが、これも又如何なものかという感じもします。
不用意な発言は身を滅ぼす要因にもなりますから言葉選びは大切です。及び言葉選びと同時に態度(姿勢)選びも重要です。立場のある人であれば尚更です。立場を失うことになるかもしれません。
「IT坊主の無駄方便」/eお坊さんねっと 説話集より