日本語あれこれ(助平:すけべえ)

時々寄席に落語を聞きに行きますが、古典落語には庶民のユーモア感覚が盛りだくさんです。例えば長屋話に“与太郎(よたろう)”“飲兵衛(のんべい)”“三太郎(さんたろう)”などの名前(これはニックネーム)が定番で登場します。この名前の付け方には感心させられます。その人の人格や性格が名前に刷り込まれているのです。
一般的に色好みの人のことを「助平」と表現しますがこれも庶民生活の中から生まれたニックネームとのこと。最初は、色好みの人のことを“好(すき)兵衛”と名づけたそうで、やがて変化して「助平」になったとのこと。この「助平」は当初の意味合いどおり今でも一般的にも使われている表現です。
IT坊主のひとりごと「IT坊主の無駄方便」集より
「知っているようで知らない日本語」㈱ごま書房より引用&編集