説話「頂戴(ちょうだい)」

「頂戴します」といえば、「もらう」の謙遜語です。
これが「ちょっと、それを取って頂戴」となれば、親しく〈してください〉の意味になります。頂戴物とは、いただきもののことです。
そんなニュアンスが「頂戴」という言葉にはあります。
『観音さまの頭上の冠の中には仏が住んでいる』といわれています。「頂戴」は頭に戴くことで、本来の意味合いは「頭の頂にのせる」ことをいいます。仏の教えなどを頭にのせていただくことなのです。
そこから、いただき物は、「目よりも高くささげ、頭を低く下げて、もらった」というところから変化して現在使われている意味になったのでしょう。
「IT坊主の無駄方便」/eお坊さんねっと 説話集より
参考「楽しい仏教用語」(http://www.terakoya.com/yougo/b_yougo.html)より引用&編集