説話(意表)

想定外なことが起きた時に「意表をつかれた」という表現をします。
仏教には「業」(ごう)という考えがあり行為を意味します。人の行為には、身体の行為と口の行為(話すこと)及び意の行為(心の働き)の三つがあり、これを「身口意(しんくい)の三業」といい「業」とは“はたらき”、“行為”を指して言います。見える「行為」又は「はたらき」のことを「表業(ひょうごう):身と口が該当します」といいます。しかし「意」は、身と口で表されるもので表業はありません。つまり目には見えない「心のはたらき」だからです。
「意表をつかれる」という表現。これは「思っているところに衝撃があたえられる」つまり“想定外”ということで、「意外」なことという意味合いになります。
「IT坊主の無駄方便」/eお坊さんねっと 説話集より
参考「仏教から生まれた日常の言葉」(耕雲寺:http://www.kouunji.or.jp/lecture/word10.html)より引用&編集