説話(食事の変遷:大正時代)

お釈迦さま(仏教の開祖)は食について「食は、肉体を維持するためのものです。修行の支えになると共に、空腹の苦を無くします。しかし満腹の苦を起こしてはいけないのです。食によって過ちを犯さず穏やかに過ごせますように。」と説いています。
この食についての歴史を少し紐解いてみます。今回は、「大正時代の食」です。
主に明治時代に欧米から伝わった西洋料理はある程度の広まりはありましたが、メニューに日本流のアレンジが加わり洋食と呼ばれ一般庶民に浸透し始めたのがこの時期です。和洋折衷料理としての洋食が台頭してきました。調味料としてソースが香辛料と共に使用されるようになりました。一般家庭での食事は和食が中心であり洋食は時々食べる程度でした。食材は既に輸入はされていたが一般化したのが大正時代というものが多くあります。牛肉食などが代表例です。又、カレーライス(当時はライスカレー)やコロッケ、とんかつは「大正の3大洋食」と呼ばれていてレシピの日本化の始まりです。
調理法やレシピの変化ととともに、キャベツ、タマネギ、トマト、にんじんといったものが一般的に使われるようになりました。
カフェ(喫茶店など)の始まりもこのころで、コーヒーが徐々に普及し始めます。洋菓子(アイスクリーム、ラムネ、チョコレート、キャンデーなど)が一般に出回り始めました。現代に繋がっているものが数多くあります。
「IT坊主の無駄方便」/eお坊さんねっと 説話集より